介護職員たんの吸引等研修(3号研修)終了しました

2月21日(金)、当団体が主催となり「介護職員たんの吸引等研修」を実施しました。

これは、たんの吸引や経管栄養などのヘルパーによる医療的ケアが、一定の条件のもとに法制化されたことに伴いスタートした研修です。

「重度障害者の地域生活の支援、自立の支援」を理念として掲げる当団体は、この研修の重要性を当初から深く認識し、法制化が実現した平成24年にいち早く「登録研修機関」として静岡県に名乗りを上げました。

以来、毎年3回~8回のペースでこの研修を主催し、これまで県内各地から500名を超える参加者に履修の機会を与えてまいりました。

研修カリキュラムの大部分は、看護師が講師を務め、「たんの吸引」と「経管栄養」について、人体モデルを使った演習も織り交ぜながら、基本知識をみっちり学ぶ内容になっております。

講義では、ふだんあまり聞き慣れない、医学の専門用語がポンポンと飛び出し、少々戸惑う参加者の姿も…

この日の講義(基本研修)は、9時~20時までの長時間に渡り、最後に確認テストまでありましたが、実は、これを修了することによってすぐに明日から医療的ケアができるわけではありません。

この後、参加者たちは、それぞれの事業所に戻り、実際にケアに入る利用者宅において、指導看護師立ち合いのもとに「実地研修」を受けていただく必要があるのです。

一歩間違えれば、生命の危険さえある医療的ケアだけに、簡単には「合格!」が出ない仕組みになっているようです。

ところで、この介護職員たんの吸引等研修(3号研修)、県内でも実施している研修機関が、まだわずか3~4カ所しかありません。

参加する機会が限られているため、わざわざ伊豆半島や浜松から静岡市まで通う参加者もいたりします。

ALSや進行性筋ジストロフィーといった重度障害者が、安心して暮らせる社会にするには、医療的ケアができるヘルパーを地域にもっともっと増やす必要があります。

そのために、この介護職員たんの吸引等研修(3号研修)はとても重要な研修なのです。

将来、この研修を実施する研修機関が、静岡県の各地にもっとたくさん出来て、ヘルパーがいつでも気軽に参加できるようになることを、私たちは切に願います。

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